2017年2月3日更新
被害妄想を治したい!原因と治し方
何か些細なことでも悪い妄想が膨らみ自分を追い詰めてしまったり苦しんだりしていませんか?被害妄想は次第に激しくなったり癖になってしまいます。被害妄想の原因を知って治す方法をご紹介します。
被害妄想とは
被害妄想とは、他人に何もされていないのに自分が勝手に相手に危害を加えられたと思い込んでしまうことです。これは一度被害妄想をしてしまうとその思いがどんどんエスカレートしてしまい、最初は「もしかして○○かな、でも違うわ」と妄想から立て直せていたものが、少しのことでも「今絶対○○されたわ」と大ごとに考えてしまい妄想の中でどんどん自分を追い込み傷ついてしまいます。
あまりにひどくなると心的外傷後ストレス障害、うつ病、統合失調症などの精神障害である可能性もあります。
なぜ被害妄想をしてしまうのか
過去にトラウマがある
例えば過去にストーカー被害に遭った、いじめられた、セクハラされた、対人関係においてトラブルがあったなど実際に自分が被害に遭ったことがあるとまたされるのではないかという不安から被害妄想を膨らませてしまうことがあります。
自尊心が低い
自分のことが嫌い、自分を認められないなど自尊心が低いと、「私なんて○○だから△△と思われて当然だわ」と全てのことをマイナスに捉えてしまい、そこから妄想が広がってありもしないことを考えてしまったりします。
実際相手は何も思っていなくても「今○○と思われた」とマイナスなことを思ってしまったり、「あの人が怒っているのは私が○○したからだ」「この企画が上手くいかなかったのは私がダメだからだ」と勝手に「自分のせい」と思ってしまうこともしばしばあります。
コミュニケーション不足
何かあった時に人に質問したり、嫌なことを嫌と言えないなど、人とのコミュニケーションが苦手である場合、相手のことを自分で勝手に解釈してしまうため被害妄想を起こしやすいのです。
また、近年スマートフォンの普及から人とコミュニケーションを取るということが減ってきているため妄想で相手の気持ちを読み取って自分が被害者になってしまう場合もあります。
スマートフォンの普及による被害妄想の増加
現代では携帯電話やスマートフォンの普及によりコミュニケーションツールが会話よりもメールやLINE、SNS上で行うことが格段に上まりました。
人との会話の場合その人の口調や表情からその人の気持ちを読み取ることができます。しかし、メールやLINEなど文字での会話になると文字のみで相手の気持ちを読み取らなければならなくなります。そのため絵文字がなく淡白な印象のメールだと素っ気ないと感じてしまったり、異性からハートマークが送られてきただけで自分に気があるのかと勘違いしてしまったり、返信が遅いとやたらと不安になったり、相手は事情があって返信できないだけなのに既読無視されたと思い込んでしまったりと、相手は何も思っていないのに自分で勝手に相手の状況を妄想し、それを確信に変えてしまって勝手に被害者になるという人が増えてしまっています。
スマートフォンは便利なツールであると共に、人とのコミュニケーション不足に陥りやすいものでもあります。便利に使うのも良いことですが、文字だけではどうしても思いは伝わりきらないものです。ですから人との会話やコミュニケーションを大切にし、相手の表情や言葉、声色から気持ちを読み取る、また自分が伝えることを大切にしていきたいものです。
被害妄想を治す方法
妄想と真実を区別する
今あなたが思ったことは自分の頭の中で作り上げた妄想なのか、それとも真実なのかをはっきり区別させましょう。妄想が癖になるとだんだんこれは事実なのか、それとも妄想なのかがわからなくなってしまいます。妄想したことも真実だと思い込んでしまうのです。
まずは妄想を膨らます前に一旦立ち止まって今のは妄想の中での出来事なのか、実際に見たり聞いたりして確信した真実の出来事なのかをきちんと区別できるようにしましょう。
自信を持つ
自信がないからありもしないことを考えて不安に陥ってしまうのです。また自信のなさから人目を気にしてしまい「今○○と思われた」などと考えてしまいがちです。自分の言動や行動に自信を持ちましょう。自信を持つことができればありもしないことを考えて不安になることはなくなるでしょう。
コミュニケーションを大切にする
人との会話、コミュニケーションを大切にしましょう。
楽しいことは楽しいと、嬉しいことは嬉しいと言う。わからなかったらわからないとはっきり言う。嫌なことは嫌と言う。勇気を持って断る。できないことはお願いする。など、自分一人で解決しようとしたり自分の憶測で他人を判断するのではなく、人とコミュニケーションを取ることを大切にしましょう。
また、便利なスマートフォンに依存せず人との距離を大切にするようにしましょう。人との会話がお互いの信頼関係を築きます。相手を信用でき、自分を信用できるようになれば妄想で被害者になることはなくなるでしょう。
被害妄想を治そう
心の持ちようで被害妄想は治すことができます。被害妄想で苦しんでしまう原因は自分にあります。まずは妄想なのか現実なのかを区別させましょう。妄想に走っていると気づけるようになることが第一歩です。妄想で不安になるのではなく、妄想を膨らます前に一旦立ち止まり、現実なのかどうかを確かめましょう。