2017年1月19日更新

暴言を吐く人の心理とは……もしかして病気?それとも障害?

暴言を吐く人

暴言を吐く人は、どうしてそんなことが平気で言えるのだろう、と、こちらが驚くようなことを平気で口にしますよね。
子供の頃はまわりにもそういう人がたくさんいたけれど、大人になるにつれて、通常はだんだんと数が減っていきます。そして、いつしかゼロになる……のが当たり前なのですが、中には、いつまでたっても暴言を吐く人もいます。
あなたも、彼氏や彼女からの暴言に悩んだり、傷ついたりしていませんか。
また、大人になってから振り返ったとき、自分の父親、母親は厳しいのではなくて、ただ単に暴言を吐いていたのだと気づいた人もいるでしょう。
このように、暴言を吐く人は、老若男女を問わず存在するようです。
いったい、なぜその人たちは平気で暴言を吐くのでしょうか。その心理は、どういったものなのでしょうか。

  1. 目次
  2. 暴言を吐く人の心理と特徴
  3. 暴言を吐くのは性格?病気や障害の場合もある?
  4. 暴言を吐く人への対処法
  5. 暴言を吐く人に対しての決断は一つだけ

暴言を吐く人の心理と特徴

先ほども述べたように、子供の頃は暴言を吐く人を見かけることもよくありました。暴言といっても、子供同士のけんか、言い合いなので今となってはかわいいもの。悪口の域を出ないものがほとんどでしょう。
では、大人になっても変わらず暴言を吐く人とは、いったいどんな人なのでしょうか。

精神面が未熟なまま

まず、暴言(悪口)を平気で言っていた子供時代から、精神面がまったく成長していないということが挙げられます。
もちろん、成人している以上悪口ではすまないし、何より、それがいけないことだと理解できていない点が厄介です。理解しているのなら、なおさら厄介ですしね。
そして、子供の頃より語彙が増えているのも問題点。これにより、暴言を受けた人が深く傷ついてしまうこともあり、深刻です。

性格が攻撃的

大人になってからの暴言は言葉巧みに人を傷つけますが、中には、それが目的だという場合もあるようです。
すなわち、対人関係において常に勝つか負けるかの意識を持っているため、言葉で攻撃してくるのです。

劣等感のかたまり

世の中には、身体的な能力であったり、芸術方面の才能であったり、さまざまな能力をもった人がいます。
ですが、ほとんどの人は平均の枠におさまっているのもの。だからこそ、能力のある人が特別視されるのですが、劣等感の強い人はそれがわからず、自分だけが何ももっていないと感じるのです。もしくは、頭ではわかっていても、中でも自分は特に何もないと思うのでしょう。
これにより、周りの人よりも劣っている自分を隠す、もしくは認めたくなく、暴言という行動に出るのです。

この場合、暴言を吐くことをみっともないと自覚している人もいるようです。そう言った人は、周りが決してしない暴言を吐くことで、さらに自己評価を下げるという悪循環に陥るでしょう。

能力の足りないリーダー志願者

人間にはさまざまなタイプがありますが、その中には、人の上に立ちたがる人も存在します。
その人に実力があれば問題ないのですが、暴言を吐く人は、まずそうではありません。リーダーになりたくても、実力では従わせられないために、威圧的な態度で人をコントロールしようとするのです。それが、暴言につながるのです。

父親や母親が暴言を吐く

ちなみに、父親や母親が暴言を吐く人だった場合、このケースであることがほとんどです。
子供と親なら親がリーダーになるのは当然なのですが、まっとうなしつけができなかったり、自信がなかったりしたときに、暴言によって子供を押さえつけようとするのです。
もちろん、そのほとんどは、根気強くしつけるよりついつい手っ取り早い暴言で済ませてしまったというものですが、中には、本気で「子供は親の言う事を聞いていればいい」と考えて暴言を吐くものもいるようです。

また、ついつい手っ取り早い暴言で済ませてしまったというケースももちろん許されるものではなく、子供にとっては、「なぜそれがいけないのか」等を知らされないまま理不尽に締め付けられ、ただただ萎縮してしまうことになります。

暴言を吐くのは性格?病気や障害の場合もある?

暴言を吐く人の目的は、大抵二つに絞られます。
一つは、勝つか負けるかの意識になっていて、相手に勝とうとするもの。もう一つは、相手を支配(言うことをきかせる、自分が上に立つ)しようというものです。
このどちらかに当てはまる場合は、目的があって、それにつながる行動を起こしているわけですから、まず病気でも障害でもありません。
もし、病気などを疑うのであれば、暴言を吐くことよりも、その元となっている部分、たとえば異常に競争意識が強いですとか、劣等感にさいなまれるといったところから診断を受けてみるといいでしょう。

それとは別に、まったく目的もないのに暴言を吐く人の場合、病気や障害といった可能性もあるかもしれません。
まれに、うつ病でも暴言を吐くようになりますし、パーソナリティ障害なども可能性があります。

暴言を吐く人への対処法

暴言を吐く人とは、距離を取るしかありません。
なんとかやめてもらおうと思ったり、注意したりしても、あなたのそんな態度が気に食わないからと、さらに暴言をひどくさせてしまうおそれがあるのです。
しかし、距離をとって解決できるほど簡単なものなら、はじめから悩むこともないはず。
離れたくても離れられない……そんな相手が暴言を吐く人の場合、どうしたらいいのでしょうか。

暴言を吐く人が職場の人

仕事関係の人が暴言を吐く場合、必要最小限しか関わらないようにしましょう。
少なくとも、プライベートでかかわる必要は一切ないし、職場でも、最小限の会話にとどめます。ただし、避けるのではなく、必要がある場合は自分からでも話しかけること。

このケースのマシなところは、職場ですから、同じ思いをしている人がほかにもいるというところです。
どうしても我慢できなくなったら、仲のいい人に話を聞いてもらいましょう。あなたの気持ちをきっと理解してくれるはずです。

暴言を吐く人が父親、母親

親が暴言を吐く場合、相手の中には、「強く言っておけば逆らわないはずだ」という気持ちが少なからずあります。
ですから、相手の暴言に対して、どうしてそんなことを言うのか問いかけたり、それを聞いてどう感じたのかを訴えたりするといいでしょう。
初めのうちは何を言っても暴言しか返ってこないかもしれませんが、それに対して淡々と言葉を返しましょう。
暴言を吐く人は、語彙が少なく、理屈が成り立っていない場合が多いです。相手が親なら、ずっとそれで押し通してきたし、それが通用すると思っているのですからなおさらでしょう。それに対して、あなたが想像よりもずっと大人になっていることを示すのです。

ただし、それで必ずなおるという期待は禁物。
ここで忘れないでいてほしいのは、肉親だからといって距離が取れないわけではないということ。
両親に対しては情もあるでしょうが、だからといって暴言を我慢し続けているとあなた自身が精神的にダメージを受けてしまいます。

暴言を吐く人が恋人

相手が恋人だと、別れを決意する前に、なんとかならないか努力してみようと思うかもしれません。
もちろん、話し合いの場を設けるのはかまいませんが、そのときは、別れる踏ん切りをつけるために話すという心構えはあったほうがいいでしょうね。
特に暴言を吐く相手が彼氏の場合、二人の関係において自分が主導権を握りたいために暴言を吐いていることが考えられます。しかし、暴言という理不尽な手段をもちいるのですから、相手の立場になってものを考える気はありません。ただただ自分が優位でなければ気がすまないのです。
この状態で話をしようとしても、彼氏は「言うことを聞き入れる立場の彼女が、自分に意見している」としか感じません。話の内容がどれだけまっとうでもです。
ここで彼氏が自身の間違いを自覚していて、治したいというのならしばらく様子をみてもいいかもしれませんが、そうでないのなら距離を置いたほうが賢明です。
また、しばらく様子を見る場合も、専門機関に相談するなど、必ず外部の介入を求めましょう。

暴言を吐く人に対しての決断は一つだけ

以上のことからもわかるように、暴言を吐く人に対しては、結局のところ、距離を取るしかありません。
話し合いや通院など、最終決断までにできることがいくつかあったとしても、それらはすべて、改善することが前提。そうでないのなら、勇気を出して縁を切ってください。
これは、あなた自身を守るために必要なこと。相手を思って離れられずにいたために、心身がボロボロになってしまっては取り返しがつかないのです。