2017年11月8日更新
完璧主義が辛い、やめたい。完璧主義を治す方法
毎日モヤモヤしている。楽しくない。生きるのが辛い。そう感じているのは「完璧主義」だからかもしれません。自分では完璧主義だと思っていなくても、実は隠れ完璧主義の人は多く存在しています。完璧主義は仕事で大きな成果を得られる事もありますが、自分を苦しめてしまう原因にもなります。そんな辛い完璧主義を治すにはどのような方法があるのかご紹介します。
チェックしようあなたの完璧主義度
自分ではそう思っていなくても実は隠れ完璧主義者かもしれません。
以下の項目でチェックしてみましょう。
- 人の目が気になる
- よく他人と自分を比べる
- 頑張っている自分が好き
- 頑固
- 人の意見は聞き入れたくない
- 人に注意されるのが嫌
- みんなに好かれたいと思う
- よく○○でなければならないと思う
- 何かミスをするとすぐに落ち込む
- 理想が高い
いくつ当てはまりましたか?
5つ以上当てはまった人は要注意です。完璧主義である可能性が高いです。
完璧主義者の心理
異常な理想の高さ
人は誰しも小さかれ大きかれ理想や目標を掲げますよね。その理想や目標があるから毎日に生きがいを感じることができるのですが、完璧主義の人が描く理想や目標というのは無理がある、出来もしない、あり得ない事を描き出してしまっているのです。
ですからその理想と離れている自分にイライラしたり、目標を達成できなかった時にはひどく落ち込んだりしてしまうのです。
認められたい願望の強さ
なぜそんなにも理想や目標を高く設定してしまうのかというと、誰かに認められようとしたいと思う気持ちが強いからです。自分がどうかではなく他人に認められることに生きがいを感じています。
そうすると物事に対する目的意識が「自分がやりたいかいから、幸せになりたいから」ではなく、「誰かに認められたいからやる」という方向に変わって来てしまうのです。
だからいつもいつも人の目や人の反応を気にして、他人に意見を合わせて好かれようとしたり、他人のために頑張って認めてもらわなければ、と思ってしまうのです。
自分大好き自己満足
完璧主義の人はだんだん「○○のために頑張っている自分が好き」になったり、「頑張っている自分に満足」し始めます。
○○を達成するために努力している自分は素晴らしい、私は認められている、と思い込んでしまうのです。
その思いが過剰になるとついには他人にまで目が行ってしまい、自分と違う、自分の思うように動かない人を見るとイライラし始めていまいます。そうなると、他人にまで完璧であることを強要するようになるのです。
完璧主義になってしまう原因は?
完璧主義な性格の原因は幼少期の教育に影響があると言われています。
- いつも「○○でなければならない」「○○しなければならない」と言われてきた
- 何をしても注意をされる事が多かった
- テストでいい点数を取らないと怒られた
- 成績が良くなければ怒られた
- 自分の考えを否定された
など否定されたり注意をされる事が多く育ってきた人は物事を完璧にこなそうとしたり、何かをする時は失敗してはいけないと次第に思い込むようになります。
また責任感が強く、なんでも完璧にこなそう、そうなるために過度な努力をしようとします。
そしていつのまにか完璧主義者になってしまっているのです。
偉大なる人は「結果、偉大な人になった」
偉大な芸能人や偉大なスポーツ選手など、テレビでも取り上げられるような人がいますが、その人は果たして完璧なのでしょうか。
イチロー選手を例に挙げてみましょう。
イチロー選手は日本のプロ野球界で活躍し、2000年に日本人初となるメジャーリーグに移籍、その後数々の賞を受賞、2016年8月にはMLB通算3000本安打&500盗塁を同時に達成した本当に凄い人です。
ではイチロー選手は完璧なのか?
イチロー選手がストイックなのは有名な話ですが、彼は自分をストイックだとは思っていません。むしろさぼりのイチローだったという説もあります。巷でよく言われる1000回素振りをしたり、300球を3日連続で投げるなんて無茶なことはしていなかったそうです。
その代わりに毎日10分15分と小さな努力を続けてきたそうです。怪我をしてしまったら元も子もない、だからプロ野球選手として生き残っていくため、そこで結果を残すために毎日無理なくコツコツとやってきた結果が偉業達成に結びついたのです。
つまりイチロー選手が完璧になんでもできたからだからすごいのではなく、できることをコツコツとプロ野球選手として生きていく事を追い求めた結果、今のイチロー選手を作り上げたということなんですね。
完璧主義を治す方法
大体でいい
100%完璧な人など存在しません。なんでもかんでも完璧にこなそうとするのはあれもこれもこだわりすぎてしまい、逆に仕事の効率を下げる原因にもなってしまいます。
「肝心かなめな所は抜かりなく、抜いていい所は適度に抜く」
これでいいのです。
相手の要求にも70%応えられたら十分です。
1~10まで完璧にしようとするのではなく、力の入れどころと抜きどころを見極め、完璧主義を治していきましょう。
自分の弱点と限界を認める
人は自分の弱点を、見えているけど認めたくなくて見て見ぬふりをしているところがあります。強がっていてもそれには限界があって、実力以上のことをするといつかぼろが出てしまうものです。
いろんな人がいますから、10のうち10できてしまう人もいれば5しかできない、3しかできない人もいます。
自分の弱点と限界を認めてしまいましょう。自分はどこまでならできるのか、ここまでなら頑張ればできる、これ以上は実力が伴わないと自己分析ができれば、無理に自分を追いつめることもなくなります。
いい人をやめる
はっきり「NO]を言えるようにしましょう。
ついついOKしてしまう、断りにくくて相手にのっかてしまう。これは自分を苦しめる最大の要素です。
無理なものは無理、嫌なものは嫌とはっきり言いましょう。
断ったら嫌われるかな、断ったら自分の評価が下がるかな、と思ってしまいがちですが、無理をしてできなかったときや、無理をして自分が壊れてしまったときの方がよっぽど評価が下がります。
相手にどうこう合わせるのではなく、自分がどうしたいかという意見を大切していくことにより、完璧主義を治していくことができるでしょう。
完璧主義は生きづらい
完璧主義が悪いと言っている訳ではありません。
完璧主義だから達成できる事やそういう性格だから人に信頼されるという事もあります。
ですがあまりに度がすぎてしまうと、
- うつ病になりやすい
- 身体を壊しやすい
- 完璧を求めて効率が悪くなる
- 人の悪いところに目が行きやすくなり、人に厳しくなる
という自分が不利な状況になってしまうことが多く、辛いですよね。
完璧主義をやめたいなら、なんでも完璧にこなそうとはせず、誰にでも好かれようとするのではなく、自分の長所も短所も限界も認め、自分はどういう人なのかを分析しましょう。
そうすれば、辛い完璧主義から解放され苦しむことなく生きていく事ができるでしょう。