2017年4月10日更新

人の話を最後まで聞かない人……その心理と特徴とは?

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人の話を聞かない人っていますよね。
明らかに聞いていないことがわかる人や、きちんと聞いているように見えたのに実は聞いていなかった人……タイプはさまざまですが、こちらが呆れたり、腹が立ったりすることに変わりはありません。
ですが、人の話を最後まで聞かないというのは、明らかに失礼な行為。ではなぜ、その人たちは話を聞かないのでしょうか。なにか理由があるのか、それともなんらかの病気なのか……。
その人たちの心理や特徴と、考えられる原因を調べてみました。

  1. 目次
  2. きちんと話を聞かない人の特徴や心理
  3. 話を最後まで聞かない人…どうすればいい?
  4. 話を聞かないのは病気の可能性もある
  5. 話を聞かない人を変えようと思わない

きちんと話を聞かない人の特徴や心理

話を聞かない人の中には、最初から聞く気のない人もいます。こういった人は、たいていめんどくさがり。態度から、明らかに聞く気がないのがわかるので、相手をする側も話す気が起こらないかもしれませんね。

ただ、場合によっては悩みや心配事があるため、まわりに意識がいかないということも。ですから、いつもはきちんと話を聞いている人が聞かないのなら、なにか理由があるのだと判断してそっとしておいてあげましょう。もちろん、それが親しい人なら話を聞いてあげるのもよさそうです。

では、そうではなく、普段からまったく人の話を聞かない人の特徴や心理とは、いったいどんなものなのでしょうか。

話を聞くよりも自分が話したい

人の話を聞かない人で一番多いのは、このタイプ。会話はキャッチボールが大事ですが、話す量が半々になることはめったになく、大抵は話し手と聞き手にわかれます。話を聞かない人は、話し手側になりたいのでしょう。
ですから、このタイプは話を聞いたとしても、最初だけ。最後まで聞くことはめったになく、途中で自分が割り込める隙を見つけると、さっさと会話の主導権をもっていってしまいます。

自分を正当化していたい

話をしていると、その人の考え方がよくわかりますよね。正義感が強かったり、どういった物事を許せないと感じているのかだったり、あるものに対する否定的な見方だったり。
ですから、相手にそのつもりがなくても、自分の考え方とは相反する場合があります。
自分を正当化していたい人は、これを嫌うため、あまり人の話をしっかりと聞かないようにしている場合があるようです。
本来、考え方など人それぞれのはずなのですが、自分と違う意見は耳に入れたくないのですから、そういった人はかなりプライドの高いタイプではないでしょうか。

話の内容に同意できない

話を聞いていないのではなく、実は聞いていた、その上で聞いていなかったふりをしているというケースもあります。それがこのパターン。
先ほど、人の話を聞くと、自分の考え方や価値観とは相反する場合があると述べました。そういうとき、内容によっては反論したくなることもあるでしょう。しかし、そうしてしまうと余計な摩擦や衝突を生んでしまうことがあります。それを避けようとして、聞いていなかったふりをするのです。

集中力や理解力に欠ける

人の話をきちんと聞くためには、集中しなければなりません。また、言葉で伝えられることを頭の中で組み立てる能力も必要になってきます。
これらのことがうまくいかないと、聞きたくても、話をきちんと聞くことができないのです。
このケースは、後述する病気の場合があります。

子供が話を聞かない場合

子供はもともとあまり人の話を聞かないもの。集中力も、理解力も、養われている途中なのです。そのため、話を聞かなくても仕方がないと諦めたほうがいいでしょう。
それでも、どうしても言い聞かせなければならないときは、気が散りそうなものをなるべく断ち切ります。
たとえば、テレビを消したり、外の景色が見えない部屋に入ったり。
その上でしっかり目を合わせ、子供の視線や意識がほかにいかないようにして話すといいでしょう。

話を最後まで聞かない人…どうすればいい?

話を最後まで聞かない人に、きちんと聞かせたい……これは、当然の気持ちだと思います。
ですが、話を聞かない人にとっては、もうそのスタイルが出来上がっているわけですし、なにより、聞くより話したいタイプの人に聞くことを要求するのは難しいです。
ですから、自分が気持ちよく話をするためにも、誰の話も聞かないタイプを話し相手に選ぶのはやめておきましょう。
伝えなければいけないことを「聞いていない」と言われないために、できれば伝達事項はメールなど形に残る手段を併用しておき、あとは楽しく会話できる人と話せばいいのです。

ほかの人の話は聞いているみたいだけど…

もし、あなたの話を聞かない人が、ほかの人の話を聞いていたとしたら、改善される余地は十分あります。
先ほど、聞いていないのではなく、聞いていない振りをしているケースもあると述べましたが、そのほかにも、話を聞かなくなる要素はいろいろと考えられるのです。
そもそもの考え方が違うと感じていたり、話をするばかりで聞いてくれないと思っていたり、以前されたアドバイスなどが気に入らなかったり。
こういったイメージをなくすことができれば、その人は、あなたの話もきちんと聞くようになるでしょう。
まずは、相手の話に賛同するなど、会話をしやすい印象を与えることから始めてください。

話す機会を与えることで改善される場合も

たとえ伝達事項などであったとしても、どちらかが一方的に話すだけでは会話は成り立ちません。これが、雑談や日常会話ならなおさらですよね。むしろ、重要度が下がるぶん、かえって聞かなくなるのではないでしょうか。
ですから、会話の最中で、ときおり相手の発言を求めるようにしましょう。それも、「だからこうしたんだけど、間違っていないよね?」など、求める答えがはっきりしているものや、イエスかノーで答えられるものではいけません。「あなたならどうする?」「どう思う?」など、いわば、相手の主張をうながすもの。
これだけで、意外なほど話を聞いてくれるようになるパターンも存在します。

話を聞かないのは病気の可能性もある

人の話に対して、聞かないのと、聞けないのではまるで意味が違いますよね。
人の話を聞かない人の心理や特徴の項目で少し触れましたが、理解力や集中力の問題で話が聞けない場合は病気や障害も考えられます。
その場合、一体どういったものがあるのでしょうか。

ADHD(注意欠陥/多動性障害)

ADHDは神経伝達物質や前頭前野関連の障害により起こる、発達障害の一つです。
症状として話に集中できなかったり、会話への参加の仕方がわからなかったりします。

APD(聴覚処理障害)

言葉は耳で聞いて、脳で理解や解釈をしますよね。
APDとは、聴覚は問題ないものの、脳でその言葉をうまく処理できない障害です。

話を聞かない人を変えようと思わない

きちんと話を聞いてほしいという気持ちはわかりますが、こればかりはどうしようもありません。
幸いなことに、自身の対応しだいで改善されるケースもあるのですから、それを試してみるか、そうでなければ「この人はこういう人なのだ」と諦めるようにしましょう。
あなたにとっても、それが一番ストレスのかからない方法のはずです。